« 2009年11月 | トップページ | 2010年2月 »

2009年12月

2009.12.28

さてはて

貧乏暇なしを地でいっている今日この頃。まだ仕事納めには遠いですが、ひとまず目処は見えたわけで。

まず最初に、コメントくださったお二人にお詫びします。返事遅くなってすみません。返事せねばと思いつつ、 あっという間に1ヶ月過ぎました。歳を取ると本当に歳月の過ぎるのが早くなるもので……。

などという話はともかくとしまして。

Harrukaさん。

まず僕の文章で誤読させてしまったとすれば申し訳ありません。僕はSecondLifeを嘲笑しているつもりは全くないのです。 SecondLife、そしてそれを提供したリンデン・ラボはチャレンジングだったと思います。現状の如何を問わず、自ら 「こうあったら楽しい!」そして、彼らが「楽しい」と思ったことがみんなにとっても「楽しいはずでしょ?」 と提供したことは手放しで賞賛します。本当にうまく伝えられないのがもどかしいのですが、僕は一ユーザとして僕のPCのスペック、 ネット環境の諸々を差し引いても、SecondLifeの試みは面白いと思いましたし、なによりパソコン通信時代のハビタットやRogue (あるいはNetHack)以来、この種の仮想現実物が大好きな人間としては、「ここまで進化したんだ!」と素直に喜んでいました。まぁ、 この種のサービス、どこまでやれば、「やったこと」になるのか分からないところが面白いわけで、僕自身、「やりこんだ」 と言えるのかと問い詰められると、困るのですけれど……。

ただし、これはあくまでも一ユーザとして。言い換えれば、ビジネスとして他人を巻き込むのではなく、 (お金の支払いがあるなしに関わらず)趣味・遊びの分野としてです。

えーっと、上記のような言い方も誤解を生んでしまうかもしれませんね。もう少し補足します。

リンデン・ラボ自体が課金であったり、その他、これから述べるようなビジネスを展開すること自体は全く否定するつもりはありません。 彼らだってボランティアでやっているわけではないでしょうし、運営を続けるためにどうやって運営費を調達するのか、 その手法について僕がとやかく口を差し挟む立場にあるとは全く思っていません。最終消費者(つまり一ユーザ) から課金する方法でもいいでしょう。広告ビジネスでもいいでしょう。どの方法が、SecondLifeというサービス、 そしてそれを利用しているユーザの文化に合致しているか、それはリンデン・ラボの中の人が考え、 それが正しいかどうかは実際に運営費をペイできたかどうか、その結果にゆだねるべきで、結果からあーだこーだ言うのは僕の趣味ではなく、 ただただ、その時、リンデン・ラボはそれが正しいと考えた。仮に同種のサービスでビジネスを展開しようとする人は、 SecondLifeの手法から学ぶべき所は学ぶ。それでいいと思っています。

さて。

僕が問題視しているのは、SecondLifeに関わらず、GoogleやYahoo!向けのSEO、SEM、 そして元々の記事で取り上げたTwitterについて、

「ビジネスとして」

「是非是非参入すべし。参入しないなんて信じられない。ありえない」

と言っている人々の見通しと責任の取り方なんです。

ここからは浅枝さんのコメントへの回答になります。

確かに人間ですから「最初から最後まで見通す」なんてことは不可能でしょう。国家百年の大計なんていう言葉がありますが、 ぶっちゃけ百年後の状況を見通して現時点ですべきことを考え、実行できる人ってのは、本当に天才だと思います。 ましてやドッグイヤーと言われるIT業界、10年先すら見通せないと言われても、そうなのかもと思います。しかしです。

ジャーナリストと経営者は分けて考えてもらいたい

とおっしゃった浅枝さん。では、経営得者を相手としておたずねします。御社の投資は何年先に回収できると見通して行われるのか?  言い換えれば、今日入社した子がいる。その子用に新しいパソコンを用意した。このパソコンは何年後にリプレイスされますか?

もし、御社が「全員Windows7ですよ。なにか?」と言われるのであれば、グーの音も出ません。 ちなみに僕がお付き合いのあるクライアント企業はVistaではなく、XPです。

この比喩が通じないとすると、正直、僕の文章力ではどうしようもないのですが、僕がお伺いしたいのは、 はじまりやブームの裏側なんかではなく、

  1.  経営者としてクライアントに提案する際、どこまで見通していたのか
  2. その見通しはあっていたのか(つまり、2009年12月現在、こうなると思っていたのか)、そうでないのか
    1. (2)が「予想通り」だった場合、提案先のクライアントも現状も納得した上での提案だったのか
    2. (2)が「予想してなかった」場合、提案先にどのように説明し、どのように会社として責任をとったのか

これだけなのです。

SecondLifeではなく、元々の記事で取り上げていたTwitterについて言えば、Twitterが、この後、何年、 何らかの影響力を持ったメディアとして利用されるのか、僕には分かりません。既存メディアに取って代わる存在になるかもしれませんし、 2010年には全く別のサービスにとって変わられるかもしれません。これは僕には分かりません。

しかし、少なくとも「ビジネスとして」他者を巻き込み、 その巻き込んだ他者からお金をもらおうとしている企業なら、上記の「どれくらいの期間利用する価値があるサービス」 なのかの試算はあってしかるべきで、その上で「Win to Win」の関係を築こうというのなら、「どれくらいの期間」 と見積もっているのかは、少なくともクライアント企業に正直に告げた方がよいのでは? あぁ、「どれくらいの期間」とは、 日数的な基準ではなく、利用者数、新規加入者数等々のパラメータでも構わないわけで、要するに「どのような状況になったら撤退するのか。 そして、撤退する基準になるまでに投資した資金を回収できる」とクライアントに説明していて、それを実現できていたのかどうか。

投資コストに見合う回収が行えていたのなら、僕は何もいいません。むしろ、SecondLifeかどうかは別にして、 御社から何か提案があれば、素直にお伺いすべきだと思います。

本当に気なるのはただ1点。

クライアントに提示した際の予想通りにことが進んだのかどうか!?

これだけなのです。

「予想通り進んだよ!」なら、そのことを声に出して言われれば、御社の信頼につながると思います。逆に「予想通りじゃなかった……」 なら、それはそれで、なぜ予想通り行かなかったのかを公表すれば、 企業のマーケティング担当であったり広報企画な人々への貴重な情報提供になるのではないかと思います。

ともあれ、浅枝さん、一度、お会いしましょう。メール送ります。くどいですが、僕が聞きたいのは下記の点です。 それ以外は必要ありません。

  1. クライアントに提案した時の予想通りが2009年12月の現状なのか
    1. (1)が予想通りだとすれば、そのことをクライアントは提案された時に納得していたのか
    2. (1)が予想と外れたとすれば、クライアントにどのように説明され、 御社としてどのように責任を取られたのか
    3. 「2009年末の状況まで予想していなかった」とすうば、いつまでをクライアントに提案されたときに想定され、 そこまでに提案された目的を達成できたと言えるのか
  2. 他社のサービスを利用したビジネスを展開する場合、 御社はどの程度当該他社のサービスに影響力を行使できればゴーサインを出すのか

実際、「御社のホームページを拝見しました。集客力アップのお力に!」なSEOな人々からの営業とか、 「モバイルを使ったうんたらかんたら」な営業、「御社のコンテンツをiPhoneで」などなど、どれが「信頼できる企業」なのか、その判断基準を知る上でも、 浅枝さんのお話は是非お伺いしたいです。メール送ります。

念のために言っておきますが、浅枝さんにSecondLifeの現状について責任を取れ!と言っているのではありません。それは浅枝さんが言うところの「マスコミ」の中の人の役割です。ただ、「ジャーナリストと経営者は分けて……」とおっしゃった浅枝さん、「経営者としてクライアントへの責任は果たせていますか?」 これが聞きたいことの全てです。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2009年11月 | トップページ | 2010年2月 »